エンジンを載せ替えるための部品が揃ったため、エイプ100のエンジンを50ccに載せ替えます。今回はエンジンを下ろす作業手順です。バイクスタンドなどの特殊工具なしでエンジンを着脱した手順を解説します。素人作業のため、決してマネはしないでください。
エイプのエンジン載せ替え
50ccエンジンの搭載準備が整ったため、現在搭載されているエイプ100ccから50ccのエンジンに載せ替えます。ボアダウン&ショートストローク化。つまり排気量ダウンです。
ヤフオクで購入したキャブつきの50ccエンジンは、実働品だけあって稼働部分のサビや劣化は少ない模様です。ただし、外観の汚れと腐食がひどかったため、商品到着後、3時間程度の時間をかけて清掃をしました。
シリンダー、ヘッドはひたすらワイヤーブラシで磨き、油汚れはブレーキクリーナーで落とします。エンジンを搭載してからでは清掃作業はしづらいため、エンジンを乗せる前にやっておきましょう。
欠品していたエキゾースト側スタッドボルトは新しいものをダブルナットで挿入しました。
破損していたインテークマニホールドのガスケットは部品発注して後回しです。とりあえず、張り付いた古いガスケットをキレイに削り落とし、フランジ面を整えるだけにとどめて、バイクに乗せてエンジンが使えるかどうかだけを早急にチェックします。
作業前の注意
エンジンの載せ替えの具体的手順に関しては、他のブログ・サイトのほうが正確かつ詳細に解説されているため割愛します。車体を持ち上げず、DIYでエンジン脱着を円滑にするポイントのみを解説します。
レーシングスタンド購入などの設備投資はしたくないので、ありあわせの物を使用しての1人作業です。車体が右側に倒れないように、頑丈な壁に面した場所で作業を行なうと安心です。ただし、危険ですので決してマネはしないでください。
載せ替えにあたって準備するものは、各サイズのレンチ等と、エンジンを直接地面に置かないための厚手のダンボール。それに、置いたエンジンを倒さないための支えとなる5cm四方ほどの台と、車載用パンタグラフジャッキです。
油圧式よりも、ネジ式のパンタジャッキの方が高さを微調整しやすく使いやすいと思います。
エンジンを降ろす段取り
まずは、エンジンに繋がっている配線や配管をすべて取り払います。ワイヤー・キックペダル・チェーンを外して降ろす下準備が完了します。
エンジンを固定しているボルトは大きなトルクがかかっているため、ジャッキアップする前に各部のボルトナットのトルクを緩めておきましょう。
エンジンを降ろす際にボルトを外す順番は、3カ所6本のボルトのうち、①後方下側 ②前方マウントボルトを仮止め状態 ③後方上側の手順で作業します。
①エンジンボルト後下側
エンジン後ろ下側のボルトを引き抜くには、左ステップを外さなくてはなりません。
あらかじめ左ステップを外しておくか、車体を支えながらエンジンボルトを抜く時だけステップを固定している片方のボルトを外してステップを回転させればジャッキアップをせずとも後下側のエンジンボルトを抜くことができます。
②エンジンボルト前側
ジャッキでエンジンを支えてから、エンジン前方の4本のボルトを外しましょう。2本程度は仮止めで残しておくとより安全です。
③エンジンボルト後上側
最後に残ったエンジン後上側のボルトは単純に緩めて抜くだけです。エンジンの位置決めをする円筒状のスペーサーカラーとクラッチワイヤーステーは別体であるためボルトと一緒に外します。
エンジンを降ろす
エンジン下に乗せるための台を用意してからエンジンを降ろします。エンジン後方上のボルトが外れたら、前方マウントの仮止め状態のボルトを外していきます。
ボルトを外すとエンジンが前方に倒れてしまうため、エンジンを片腕でおさえながらフレームを留めているボルトだけを完全に外します。これでエンジンはフリーの状態になります。
降ろすにはエンジン後方を一度ジャッキで持ち上げ、マウントされている箇所からずらし、車体左前方に引き抜くことで抜けます。用意した台の上にエンジンをそっと降ろし、倒れないように維持しましょう。
エンジンを降ろす際に、勢い余ってエンジンを落としたり、尻もちをついてしまうと大怪我につながります。
エンジン着脱は危険を伴います。できることなら、しっかりした設備を用意するか、バイクショップや整備工場に頼むことをおすすめします。
エンジンを降ろしたついでにやること
エンジンを乗せる準備をする間に、車体フレームの清掃・防サビ・塗装をしておきます。普段はエンジンに隠れて目につかない部分を清掃し、サビを落とし再塗装することでフレームの劣化を遅らせることができます。
とくにエンジンを固定するためのボルト穴付近は塗装が剥がれていることが多いため、シャシーブラックでそのまま一吹き。フロントエンジンマウントステーの内側などは塗装が薄く、とくに錆びやすいと思われる箇所です。
↓エンジンを乗せる際の手順です。