ヤフオクで購入した中古の50ccエンジンは、バルブクリアランスがめちゃめちゃでした。応急処置を施したものの、おかしなノッキング音がします。アジャスティングスクリューの新品交換で治ればよいのですが……。
<23>エイプ用アジャスティングスクリュー
マイナスにセットされた排気側バルブクリアランス量のため、通常の半分ほどになったアジャスティングスクリューを新品に交換します。
純正部品を調べると、エイプのアジャスティングスクリューは、2種類の品番が存在します。
- 50cc純正・角型ヘッド アジャスティングスクリュー
(純正品番:90012-333-000) - 100cc純正・マイナスヘッド アジャスティングスクリュー
(純正品番:90012-KV0-720)
どちらも寸法などは同じく、ネジの頭の形が違うだけのようです。せっかくなので、手持ちの工具で調整しやすい100cc用のスクリューを発注しました。
軽量なチタン製アジャストスクリューも魅力ですが、チタンは緩みやすく耐摩しやすい特徴があります。トラブルを防止するために、今回は見送ります。
アジャスティングスクリュー交換・クリアランス再調整
古いアジャスティングスクリューを外して、新しいものへと交換します。偏摩耗が進んだのは排気側だけでしたが、今後の整備性も考えて吸排気両方のスクリューを交換しました。
エイプ50の適正バルブクリアランスは0.05〜0.1mm。
バルブクリアランスの調整は、以前OHVエンジンの車に乗っていたため、調整にはそれなりに自信があります。調整のコツは「ヨウカンを切るぐらいの強さ」とはいうものの、そのような曖昧な感覚は当てにできません。
作業しなれたベテランなら感覚一発でわかるのでしょうが、素人はそうはいきません。
一度、0.05mmで合わせたら、試しに0.07mmのシムを入れてみて、0.02mmぶんの感覚差を検知してクリアランスを詰めていきます。
絶対値ではなく相対値で判断したほうがわかりやすく、より確実に高精度の調整ができます。
ロックナットを締め込んだ状態での再確認も忘れてはいけません。ズレているようなら再度調整が必要です。
実走テスト
冷間、アイドリング回転ではわずかにタペット音がするものの、エンジンが暖まれば音は消えます。
エンジン音はこれまでとはうって変わって、バイクらしい「キュルルルル」とスムースな回転音に変化しました。そして、レブリミット手前の7,000rpmまでスムースに吹き上がります。
単気筒エンジンがここまでスムースに回るものとは思いませんでした。これがエイプの真価。ホンダエンジンの本領といったところでしょうか。ちょっとした感動です。
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送料 500円
合計 944円(2021年5月現在)
↓翌年のバルブクリアランス調整の模様です。