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親指操作の後付け自作クルーズコントロールでツーリングを快適に【洗濯バサミはもう不要】

原付一種で30km/hをキープするのは結構大変。おまけに移動時間が長くなるため、そのぶん右手の疲労も過大になりがちです。

クルーズコントロールがあれば楽になるのはわかっているけれども、使用頻度や性能を考えると市販品はコストに見合わないと感じます。

そこで、ローコストのクルーズコントロールを自作してみました。

目次

 

クルーズコントロールとは

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クルーズコントロールとは、一定速度を維持するための装置です。

車両に標準搭載された電子式から、グリップ開度を一定に保つことで速度を保持する機械式までさまざまなクルーズコントロール・デバイスがあります。

ローコストで手軽なアナログ・クルーズコントロール

機械式でグリップを保持するタイプのクルーズコントロールは「アナログ・オートクルーズ」「アクセルストッパー」「スロットルロッカー」などとも呼ばれています。

とくに、洗濯バサミにような外観のスロットルグリップに取付けるアナログ・クルーズコントロール・デバイスはローコストで合理的な装置ではあるものの、操作性が悪いうえ、見た目も悪いのが難点です。

かと言って手の込んだ精密機械式は操作性や安全性に優れるものの、非常に高価。クルーズコントロールが便利なのはわかっているけれども、市販品を購入するのはどうにも食指が動きません。

そこで、針金1本でつくれる手軽さながら、親指のワンタッチ操作で使いやすいコストパフォーマンス抜群のクルーズコントロールを自作しました。

 

親指ワンタッチ操作・針金クルーズコントロールの作り方

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必要なものは、直径3mmのアルミ線のみ。必要工具はプライヤーやラジオペンチなどです。

作り方はアルミ線を曲げるだけです。アルミ線をグリップに巻きつけ、供回りしないようにブレーキレバーに引っ掛けて、グリップ下側に戻した部分を急角度に折り曲げてゆるいフック状にします。

グリップに巻き付けた端が操作レバーとなり、螺旋状に巻いた針金をしぼることでグリップ位置を保持し、フックに引っ掛けて固定しておくだけの単純な動作原理ですが、これでもしっかりクルーズコントロールとして機能します。

取り付け時は、ブレーキの動作を妨げないことは絶対条件です。また、レバー操作時に全体が動いてしまわないよう微調整も必要です。

またストッパー部を極端なフック形状にしてしまうと解除困難になる点にも注意が必要です。

アルミ線の終端部はケガをしないように、ヤスリなどで角を落としておきましょう。

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左:クルコンOFF 右:クルコンON(スロットル位置がわかりやすいようにテープを貼っています)

 

コスパ抜群! 針金クルーズコントロールの特徴

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この針金クルーズコントロールのメリットはつけっぱなしでも目立たないことと、親指だけでON/OFF操作できることです。

スロットル位置を決めたら、そのまま親指でフックに針金の端を引っ掛けるだけ。親指でレバーを払うだけでいつでも解除できます。

市販の簡易的なアナログ・クルーズコントロールのように人差し指を使わず、人間工学的に合理的な親指操作であるため運転時の使いやすさは良好です。

欠点はクルーズコントロール不使用時はスロットルの回転抵抗になるため、反力が減りスロットルコントロールがやや難しくなることや、全開になったのがわかりづらくなることなどが挙げられます。

また、針金とグリップの摩擦抵抗だけで保持するため、市販品と同じく完全に手を離すと徐々にではありますが戻ってしまう欠点があります。

これらのバランスは針金の曲げ具合でいかようにも調整できます。ただし、クルーズコントロール時の保持を優先させれば不使用時のコントロール性が悪化する二律背反の関係です。

今回は3mmのアルミ線を使いましたが、2.6mmあたりのステンレス線など、もう少しバネ性の強い金属を使うとON/OFFが明確になり、さらに使いやすくなると思われます。

 

インプレッション

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ブレーキレバーにキズが付くためマスキングテープで保護しています。

螺旋の絞りが弱くとも、右手を添えていれば一定のスロットル開度をキープできます。完全に手を離すとスロットルの反発と振動により絞りが緩み徐々に速度が落ちますが、速度降下具合は非常に緩やかです。

強く利かせたいときは針金の絞りが強くなるよう変形させれば良いだけであるため、出先ですぐに調整できます。

針金の絞りを極端に強くすれば、ほとんどスロットル位置はズレず、速度低下も起こしません(バイク毎のスロットル反力によります)。

もちろん、クルーズコントロール動作中でもブレーキレバー操作はできます。グリップを強引に戻せば強制的にスロットルを閉じることもできます。

クルーズコントロールの性能としては、安価な市販品と同等かと思われます。ただし、操作性はこちらの方が上であると自信をもって言えます。

クルーズコントロールは長距離運転での手のしびれ軽減に効果的です。また、ヤエーのためについ右手を上げても、クルーズコントロール中なら強烈なエンジンブレーキがかかることもありません。

なにより右手を休められるため、長距離移動が非常に楽になります。

 

 

スロットルローター(ワイヤー巻取り部)の下にネジ穴があるので、ここを使えばブレーキレバーに引っ掛けないタイプもつくれそうです。ネジ穴を使った改良版ver.2はの様子はこちらから。

市販品より安価で使いやすい自作スロットルロッカー【クルーズコントロール】ツーリングの右手をアシスト

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