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二次エア漏れ症状を修理【エイプOリング交換】パーツクリーナーの使用は待って!

アイドリングの不調やキャブレターセッティングが決まらないなどの症状は、インテークマニホールド付近の二次エア漏れが原因かもしれません。

ただし、パーツクリーナーで漏れ箇所を確認する前に必ず確認しておきたいことがあります。

ゴムパッキン(Oリング)交換でエイプ50の二次エア漏れを修理したレポートです。

目次

 

エンジンに不調をもたらす二次エアとは? どんな症状が出る?

honda_ape_secondary_air_repair_01

「二次エア」とは、正規の場所以外からエンジンに吸い込まれる空気を指します。とくにスロットルバルブとエンジン間で二次エア漏れが起こると、必要な燃料に対して空気量が増大するため、空燃費ズレが起こり吹け上がりの悪化や、アイドリング不安定などが起こります。

また、キャブレター車ではいくら調整してもセッティングが決まらない事態に陥りがちです。一方、ターボ車では逆に吸気圧力が漏れ出しブーストが上がらなくなります。

二次エア漏れの原因の多くはパッキンの劣化や、マニホールドの亀裂。そのほかにも、吸気経路のボルトの締め忘れや、ホースバンドの緩み、キャブレターのトップキャップの緩みなどの整備不良が原因の場合もあります。

『二次エア』という言葉の定義

エアクリーナーからキャブレター間での吸気漏れも同じく「二次エア」と呼ばれます。この場合は燃調にはほぼ影響しないものの、チリやゴミをエンジン内に取り込むことになります。

そのほかにも「二次」という言葉として、排気ガスに空気を混合させて触媒作用を効率化させる「二次空気導入装置」などにも広く使われます。

「二次エア」とはあくまで、その良し悪しにかかわらず、本来の経路ではなく副次的な経路を通る空気という意味です。

 

パーツクリーナーを使用した二次エア漏れのチェック方法

二次エア漏れを起こしている場所は、エンジンをアイドリングさせた状態で漏れが予想される箇所にパーツクリーナーを吹きかけることで確認できます。

吸気漏れがあると該当箇所からパーツクリーナーがエンジンに吸い込まれ、アイドリングが不安定になったり、エンジンが止まったりしすることで二次エア漏れであることがわかります。

またマニホールドやパッキンの熱膨張によって、特定の温度帯でのみ漏れが起こる場合があるため、チェック作業は冷間時と温間時の両方のタイミングで確認しましょう。

ただし、パーツクリーナーのなかには樹脂に対しての攻撃性が強い製品もあるため、ゴム製パッキンの劣化を促進させてしまう懸念があります。パーツクリーナーなどの薬品を使った確認は、極力、確実に漏れがあると予想される場合にのみ行いましょう。

どうしてもパーツクリーナーを二次エアチェックに使う場合は、樹脂に対して攻撃性がないと謳う製品を使うことをおすすめします。

 

Oリング交換でエイプ50の修理

honda_ape_secondary_air_repair_02

これまで通常走行時は一切問題がなかったものの、急坂を下る際にエンジンブレーキを使うと回転が不安定になる症状がありました。また、信号待ちで一時的にアイドリング回転数が極端に低くなる時もありました。

この2つの共通するのは、インテークマニホールドに強い負圧がかかっている状態であること。これは明らかに二次エア吸い込みの症状です。

エンジンとキャブレターをつなぐインシュレーターのゴムパッキン(Oリング)を確認すると、案の定、切れるほどではないものの小さな亀裂が入っていました。

この部分はエンジンが発する熱にさらされるため樹脂部品は硬化しやすく、経年劣化でヘタリやすい箇所です。おまけにアイドリングやエンジンブレーキ時にはOリングに強い負圧がかかるため、もっとも二次エアが漏れやすい箇所となります。

 

エイプ50キャブレター・インシュレーターの純正パッキン品番

交換方法は以下の動画で。以下動画内では、原因不明の品番間違いにも言及しています。

品番の誤植の可能性について言及されているのは、2分45秒からです。

部品名(エイプ50 PB14キャブレター用)

ホンダ純正品番

インシュレーター Oリング

(20.6×1.9)

91304-GB0-910

キャブレター Oリング

(25×2.4)

16075-GHB-840

honda_ape_secondary_air_repair_03

 

Oリング交換後のインプレッション

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honda_ape_secondary_air_repair_04
左:交換前 右:交換後

インシュレーターのOリング交換後は、アイドリングとエンジンブレーキが安定するようになりました。また、低回転域でのアクセル付きがわずかに改善されたようにも思えます。

スロットルを開けるほどインテークマニホールドの負圧は小さくなるため、二次エア漏れの症状は高回転よりも、むしろスロットル開度が小さい低回転域ほど大きな影響が出ます。

低回転域でのレスポンスの悪さを感じる場合は、インシュレーター周りのパッキンの亀裂もしくは、パッキンの潰れによってマニホールド内の気密が低下し二次エアを吸い込んでいる場合があります。

以上のような症状がある場合は、二次エア漏れを疑ってみましょう。

 

劣化が激しいインシュレーター用Oリングは、しっかり耐油性に配慮している純正品がベストです。パワーアップが目的なら、穴径が拡大された既成品を選びましょう。ゴムではなく紙パッキンを使用しているインシュレーターもあります。

 

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↓キャブレター等を組み戻す際には、インシュレーターやインテークマニホールドの段差ができないように組み付けることで、わずかとはいえ吸気ロスを低減できます。

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